顧客単価と顧客体験を向上し、運営効率化も実現。白馬3山に学ぶ、リフト券以外の「体験」を売る次世代戦略

白馬つがいけマウンテンリゾート様/白馬岩岳マウンテンリゾート様/白馬八方尾根スキー場様

  • スキー場
顧客単価と顧客体験を向上 運営効率化も実現

世界的なスノーリゾートとして知られる「HAKUBA VALLEY」。その中核を担う白馬つがいけマウンテンリゾート、白馬岩岳マウンテンリゾート、白馬八方尾根スキー場の3施設は、冬のスキー場運営にとどまらず、グリーンシーズンを含めた通年型の「マウンテンリゾート」への進化を加速させています。
従来のスキー場運営システムの枠を超え、アクティビティやイベント、絶景テラスなど多彩なコンテンツを販売・管理するために、なぜNutmegを選んだのか。3施設の共通課題から、エリア全体でのDX構想まで、現場の最前線で改革を進める皆様にお話を伺いました。

  • ご協力企業

    白馬つがいけマウンテンリゾート/白馬岩岳マウンテンリゾート/白馬八方尾根スキー場

  • 事業内容

    北アルプス白馬エリアにて、日本有数のスキー場や絶景テラス、山岳アクティビティ施設を運営。四季を通じて大自然を体感できる多彩なコンテンツを展開し、国内外の観光客へ通年型の体験価値を提供する。

  • 施設URL

    https://www.tsugaike.gr.jp/  https://iwatake-mountain-resort.com/  https://www.happo-one.jp/

本記事のサマリ

導入の背景

  • 既存システムでは、多様な体験商品の事前販売が困難だった。

  • アナログ管理と煩雑なキャンセル対応が、販売機会の損失に繋がっていた。

  • 顧客データは外販システムに帰属し、リピート施策に繋げる基盤が整っていなかった。

導入の決め手と解決策

  • 導入しやすいコスト構造と柔軟なサポート体制を評価し、Nutmegを導入。

  • 管理画面から自由に商品を造成し、外部委託不要の直販体制を確立。

  • 顧客データ活用機能と直感操作で、担当者1人が短期間で運用開始

導入後の成果

  • アクティビティセット販売と在庫一元化により、顧客単価向上と運営効率化を実現

  • 窓口の行列が解消し顧客体験が大幅に向上

  • レビューや顧客データを活用し、顧客体験改善と戦略的経営判断が可能に

  • 白馬エリア連携を見据えた、顧客単価・顧客体験向上に繋がる次世代のデジタル基盤が整った

1.アナログな手作業に限界。「多様なチケット」販売と「顧客データ活用」ができない三重苦

―― Nutmeg導入以前、各リゾートではどのような課題を抱えていたのでしょうか?

3施設とも、ウィンターシーズン用に導入しているリフト券に特化したシステムは運用していましたが、それ以外の券種(イベントチケットや食事付き商品など)の事前販売が難しいという課題や、アナログな窓口対応に限界を感じていました。
白馬つがいけマウンテンリゾートでは、通年人気のアクティビティがあるものの、以前は現地払いがメインで繁忙期はチケット窓口に行列が発生していました。また、以前の予約システムは在庫管理やキャンセル対応が煩雑で工数を奪う上に、運営側とお客様間での確認事項が多く、混雑短縮に繋がりませんでした。その結果、現場スタッフが事務作業に追われ、電話予約の機会が失われるという販売機会の損失につながっていました
白馬岩岳マウンテンリゾートは、絶景テラスやイベントなど新しいコンテンツを次々と企画していますが、それらを公式サイト上で即座に販売する(直販する)仕組みを持っていませんでした。外部のプレイガイド等に委託すると、販売開始までにタイムラグが生じたり、顧客情報が自社に帰属しないといった問題点がありました
白馬八方尾根スキー場は、冬のリフト券の直販システムはありましたが、イベントチケットや駐車券など、多様なチケットを販売するには不向きでした。既存システムではページの作成や管理が難しく、手軽に使えるツールを探していました。
共通していたのは、運用管理工数の削減と、データに基づいた自社商品の企画・実行を通じた集客効果の向上という、2つの大きな目標を達成するためのデジタル基盤が整っていなかったという点です

2.決め手は「導入のしやすさ」と「顧客データの活用」ができる機能性

―― 多くの予約システムがある中で、Nutmegを選定した決め手は何でしたか?

最大の決め手は、「販売手数料の安さ」と「顧客データの活用」、そして「柔軟なサポート体制」の3点です。
まず、コスト面でのハードルが低く、導入しやすい点が魅力でした。しかしそれ以上に重要だったのが、販売して終わりではなく、購入者に対してこちらからニュースレターや一括メール配信ができるなど、マーケティングに直結する機能が充実していることでした
また、私たちのようなリゾート運営では、イベントチケットや特別プランなどの商品を頻繁に追加・編集できる必要があります。Nutmegは管理画面から自分たちで簡単に商品を作成でき、外部業者に頼らずスピーディーに販売できる上、予約サイトデザインの自由度も高い点が現場のニーズに合致しました
導入時のサポートも手厚く、初期設定から運用の提案まで伴走してもらえたことで、システム移行への不安が解消されたことも大きな要因です。

3.担当者一人が1ヶ月で運用開始。直感的な操作性で、現場が自走できる仕組み

―― 導入から実際のオペレーション定着まではスムーズでしたか?

非常にスムーズでした。例えばつがいけでは、20〜30個ほどの商品登録が必要でしたが、個別の設定を含めても1ヶ月強で準備が整いました
岩岳でも、商品登録や管理画面の整備を社内の担当者が一人で行えるほど操作が直感的で、導入から1ヶ月とかからずにオペレーションが回るようになりました
特につがいけのアクティビティ管理においては、天候に左右される場合の対応が便利になりました。悪天候で中止せざるを得ない場合、Nutmegでは予約者に対して一括でキャンセル・返金の案内メールが送信できるため、現場の負担が劇的に減りました。これらのシステム活用により、スタッフはお客様へのサービス提供に集中できる環境が整っています。

4.成果①:顧客単価アップ、顧客体験向上、運営効率化。3大課題を同時に解決

―― 具体的にどのような成果が得られましたか?

つがいけでは、特にオペレーションの効率化と顧客体験の面で大きな恩恵がありました。以前は現地売り枠も設けていましたが、現在は全てNutmegの在庫に寄せており、事前予約のお客様が圧倒的に多くなっています。これにより、チケット窓口の行列がダイレクトに減り、お客様が事前に空き枠や商品内容を知ることができるため、現地で改めての説明が不要となり、スタッフ工数も大幅に削減されました
また、アクティビティセットの売れ行きが好調で、アジア系の富裕層を中心に高単価のチケット購入が増えています。結果として、顧客単価アップ、顧客体験向上、そして運営の効率化という3点を実現できています

5.成果②:在庫連動で「売りたい商品」を自在に販売。機会損失ゼロの体制へ

―― 企画面ではどのような変化がありましたか?

岩岳では、音楽フェスのVIP席や期間限定メニューなど、在庫管理が必要な商品を柔軟に販売できるようになり、予約機会の損失を防ぎながら収益を最大化できています。これまでのシステムでは対応しきれなかったこうした企画も、自分たちですぐに販売ページを作れるため、「売りたい」と思ったタイミングを逃しません。また、天候による中止連絡もNutmeg上で完結できたことで、スタッフが事務作業から解放され、接客や新しい企画の実行に集中できるようになった点も大きな変化です

6.成果③:顧客の「声」と「属性」を可視化。データが次の戦略の根拠に

―― その他に、感じている効果はありますか?

八方尾根では、お客様からの「レビュー機能」が役立っています。サービスに対する率直な意見を収集・分析することで、ソフト面の改善サイクルを回せるようになりました。具体的には、繁忙期に複数の券種(コンビニ券、Nutmeg経由での購入券など)購入者が1列に並んでしまうことへのご意見を受け、「公式HPよりチケット購入済みの方」などの案内板設置やスタッフ配置を見直し、スムーズな乗車を実現する運用改善へと繋がっています
つがいけでは、このデータを活用してCM放映地域の選定に活かせるといった具体的な議論が進むなど、これまでは感覚に頼っていた経営判断がデータに基づいたものになったことは、今後の大きな資産だと感じています。

7.3つのスキー場をつなぐ「エリアデータ連携」へ

―― 今後、Nutmegを活用してどのような展開を考えていますか?

今後は、単体のスキー場だけでなく、「白馬エリア全体でのデータ連携と相互送客」を目指しています。
白馬岩岳、八方尾根、つがいけは車で20分圏内に位置しており、お客様にとっても周遊しやすい環境にあります。Nutmegで蓄積した顧客データを活用し、例えば「八方尾根でトレッキングを楽しんだ翌日は、岩岳のテラスでゆっくり過ごす」といった、施設をまたいだ提案や3山共通チケットの販売を強化していきたいと考えています
また、将来的には住所データなどを分析し、より精度の高いマーケティングも視野に入れています。
これまでは「冬のスキー場」というイメージが強かったですが、Nutmegというデジタル基盤を活用することで、グリーンシーズンを含めた「通年型のマウンテンリゾート」として、お客様に新しい体験価値を提供し続けていきます。


DXは“収益の多角化とエリア全体の進化”を支えるもの

日本を代表するスノーリゾートである白馬エリアの3施設は、Nutmegというデジタル基盤を導入することで、リフト券に限定されない「体験」の販売を実現しました。この次世代戦略により、顧客単価の向上、顧客体験の向上、そして運営の効率化という三位一体の成果を挙げました
特に、アクティビティやイベント、セット商品を自社で自在に販売できるようになったことは、収益の多角化を目指す観光・レジャー施設にとって大きなヒントになるはずです。
「施設単体のDXから、エリア全体の体験向上へ」Nutmegは、変革に挑むリゾート経営のパートナーとして、これからも現場の進化を支え続けます。

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